海上保安庁の幹部を養成する海上保安大学校(広島県)の校歌から、ある歌詞が別の言葉に差し替わった。60年以上の歴史で初となる変更の背景には、海保内でのある「変化」があった。
海保大の歌詞が作られたのは1956年。開校5周年を記念して当時の教官が作詞した。以来、一度も歌詞は変わらないまま、卒業式と入学式で学生たちによって歌われてきた。
炎天檣(ますと)を 焦がす日も 疾風帆布(しっぷうせーる)を 裂かむ夜も 海を護(まも)らむ ますらをが
校歌の2番の冒頭は、「マスト」や「セール」といった船に絡む言葉を使い、試練の中でも海を守るという海上保安官の姿勢を表している。
その歌詞について昨夏ごろ、海保の退職者から「時代の流れをみて変えた方がいいのでは」という意見が届いた。
退職者が感じた「違和感」 新たな歌詞は
この退職者が着目したのは…