新幹線の早期検知地震計。本格的な揺れの前触れとなる初期微動(P波)をとらえ、在来線のシステムにも導入されている=JR東日本提供

 海域を震源とする大地震時に在来線の列車をいち早く停止させるため、JR東日本は9日、海底地震計の観測網でとらえたデータも活用すると発表した。新幹線のシステムには2017年に導入済みだが、在来線への導入は同社では初で、非常ブレーキをかけるまでの時間を最大20秒縮められるという。

 在来線の警報システムは、地震の本格的な揺れの前触れとなる初期微動(P波)をとらえる新幹線の早期検知地震計のデータや、気象庁の緊急地震速報をもとに震源地や地震規模を判断。自動で走行中の列車に警報を送り、主要動(S波)が到達する前に運転士が手動で列車を止める。

 JR東によると、10日からは新幹線と同様に、防災科学技術研究所が太平洋沖合の海底に設置した計125台の地震計のデータも、在来線の警報システムに導入。海域で発生する地震をいち早くとらえることで、現在より最大20秒早く非常ブレーキをかけられるようになるという。

 さらに、首都直下地震への備…

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