戦時中の水没事故で183人が亡くなった海底炭鉱「長生炭鉱」(山口県宇部市)の問題をめぐり、野党系の国会議員らが4日、国に対して石破茂首相らの現地訪問や、遺骨の収容作業への参加を要請した。現地では8月下旬に市民団体によって頭蓋骨(ずがいこつ)などが見つかっているが、国は遺骨収容に後ろ向きな姿勢だ。
- 水没した長生炭鉱から人骨発見 遺骨収集求める遺族に国「対応困難」
要請書では、石破首相や福岡資麿厚生労働相の現地訪問、政府による遺骨収容への参加を求めた。社民党の福島瑞穂党首、ラサール石井参院議員、共産党の小池晃書記局長が、立憲民主、れいわ新選組の議員らと連名の要請書を厚労省の担当者らに手渡した。
福島氏らによると、有志の市民団体「長生炭鉱の水非常(みずひじょう)を歴史に刻む会(刻む会)」による遺骨収容作業の安全性を高めるため、国も予算を付けるよう改めて要求。ただ国側は、海底炭鉱での作業について安全性を確保できないとし、議員側の要請には応じなかったという。
調査のダイバーから聞き取りへ
一方、刻む会の潜水調査にか…