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パリ中心部のギメ東洋美術館近くで「チベット」の表記変更に抗議のプラカードを掲げるデモの参加者=2024年9月29日、宋光祐撮影
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 フランスを代表する二つの国立美術館で展示品や展示室などの表記から「チベット」の地名が消えたことに波紋が広がっている。在仏のチベットの人たちは、チベット自治区でチベット族の同化を進めていると指摘される中国政府の意向に沿う動きだとして反発。仏国内の研究者からも美術館の対応に批判が出ている。

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 「チベットは存在する。歴史を尊重しろ」。エッフェル塔が見渡せるパリ中心部の広場で9月29日、在仏のチベットの人々や支援者ら約100人が抗議に集まった。怒りの矛先が向けられたのは、近くに立つギメ東洋美術館。欧州最大級の東洋美術コレクションを誇り、日本でも名を知られるフランスの国立美術館だ。

 抗議のきっかけは、チベットや中国を研究するフランスの専門家27人が8月末に仏紙ルモンドに出した公開書簡で、ギメ東洋美術館とケ・ブランリ美術館がチベット関連の展示室や展示品などの表記から「チベット(TIBET)」の地名を消したと批判したことだった。

 公開書簡の呼びかけ人を務め…

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