日本銀行は16日、2014年1～6月の金融政策決定会合の全議事録を公開した。黒田東彦（はるひこ）総裁（当時、以下同）の下で「異次元」の金融緩和が始まって1年が経つなか、政府は14年4月、消費税を5%から8%へ引き上げた。会合では、増税が経済に与える影響が主要な議題となり、強気な見通しが目立っていた。
消費増税の影響は4月30日に開かれた決定会合で議論された。焦点は、駆け込み需要の反動減がどの程度、景気を押し下げるかだった。
中曽宏副総裁は「想定を上回る反動は起こっていない。家計支出は早晩、底堅い動きへ戻ると考えてよい」と発言。緩和に積極的なリフレ派で知られる岩田規久男副総裁も「反動減はあるが、その後は堅調に回復する」とみていた。
6月の決定会合でも「消費者…
