「自分の学校でいつか起きてもおかしくない」
東日本の公立中学校に勤める教員は、東京都立川市の小学校で起きた事件を知って、こう思った。
同市で8日、男2人が市立小学校で暴れ、教職員5人がけがをした。その日の朝、子ども同士のトラブルをめぐり、男の知人の保護者が学校に相談に訪れていたという。
「まさに自分ごと」と話す冒頭の教員の学校でも昨年、同級生同士のトラブルをめぐり、学校側の対応に不満を感じた保護者が夕方、来校して暴れたことがあった。生徒や対応した教職員にけがはなかったが、感情的になった保護者がけがをして出血した。
何かあったときのために、と職員室で待機していたこの教員は、対応した教員が持っていた血のついたティッシュを見て、ショックを受けた。校長や担任らが長時間対応し、保護者は帰宅。職員室の時計を見ると、日付が変わろうとしていた。
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この保護者はその後も、学校の対応について対面や電話で長時間、罵声を浴びせてきたといい、対応した職員からは「もはや恐喝、監禁だ」という声も上がったという。
教員は「学校の落ち度もあるかもしれない」としつつ、疑問に思う。「間違いがあったなら謝るべきだが、何時間も続く一方的な罵声や度を越した振る舞いに、耐え続けなければならないのか」
「学校が抱え込みすぎている」
子ども同士のトラブルが原因…