「ポケットマネー」という言葉を耳にしたのは、いつ以来だろう。バブルの時代ならいざ知らず、将来不安や経済事情で倹約が身に染みついた国民心理にそぐうのは「身銭を切る」か「自腹で払う」か。
広辞苑を引けば、ポケットマネーは「小遣銭」。ネット辞書によると「ポケットに入っているわずかなお金」が元々の意味だ。石破茂首相は、金の出どころは官房機密費のような公金ではなく「私費」だと言いたいようだが、新人議員15人に10万円ずつ渡した商品券を「ポケットマネーで用意した」と述べたことは、金銭感覚のズレを一層強く感じさせた。
その後、岸田文雄前首相と安倍晋三元首相の在任中に「商品券を受け取ったことがある」と証言する議員や関係者が相次いだ。
派閥の裏金問題を受けて選ば…