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渋谷スクランブルスクエア全棟の完成イメージ=渋谷駅街区共同ビル事業者提供
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 渋谷駅前(東京都渋谷区)の高層複合施設「渋谷スクランブルスクエア」の中央棟と西棟の工事が19日、始まった。渋谷駅の改良工事などと同時並行で進める、渋谷の再開発の大きな節目となる事業だ。すべての完成は、計画の見直しで当初の予定より7年遅れ、2034年度になると見込まれている。

 東急、JR東日本、東京地下鉄の共同事業。中央棟は地下2階、地上10階建て(高さ約61メートル)、西棟は地下4階、地上13階建て(同約76メートル)。中央棟の10階屋上には、各国の大使館などと連携して文化交流ができる施設を整備する。

 19年に開業している地下7階、地上47階建て(同約230メートル)の東棟とあわせ、1フロア当たりの売り場面積が最大6千平方メートルで、「首都圏で最大級」の商業施設になるという。

 今後の計画は大きく三つに分けられている。

 まず、30年度までに渋谷駅の自由通路や歩行者デッキなど、駅の施設を整備。駅東西の移動がしやすくなり、長年の課題だった混雑の緩和が期待されるという。

 次に中央棟と西棟を、当初より4年遅れの31年度に完成させる予定。さらに駅周辺に、34年度までに「ハチ公広場」「東口地上広場」など計約2万平方メートルの五つの広場を造る計画だ。

 同社広報は、完成時期が遅れる見通しとなったことについて、「せまい駅前の整備を進める上で、機能を維持する計画に見直したため」と話している。

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