Smiley face
写真・図版
明治ホールディングス(HD)の株主優待品=同社提供

 株式からの配当を税金なしで受け取りながら、割引券や商品の詰め合わせなどの恩恵も楽しむ。そんな株主優待を生かした投資が人気です。新NISA(少額投資非課税制度)をにらんだ優待内容の拡充から「令和の米騒動」の余波まで、様々な変化が生まれています。

 コメは優待でも定番だが、最近の品不足が影響を及ぼしている。

 阪急阪神百貨店の親会社エイチ・ツー・オー(H2O)リテイリングは、3種類から選べる優待品のうちのコメについて、6月発送分から量を減らした。100株以上の人は2キロから1キロに、1千株以上は5キロから2キロに、5千株以上は10キロから5キロに。「供給不足の影響で十分な量の確保が困難」という。代わりに、ほかの優待品を充実。食品スーパーの500円割引券の枚数を増やした。

 スーパーの「マルエツ」や「いなげや」を運営するユナイテッド・スーパーマーケット・ホールディングス(HD)は優待品の一つ、新潟産コシヒカリの数に上限を設けて、贈る人を抽選制に。2月末時点の株主への暫定措置という。

 一方で、予定通り贈る会社もある。積水ハウスは1月末時点で1千株以上を持つ約3万人に、コシヒカリ5キロを届ける。サカイ引越センターの100株以上の株主は、コメ5キロか2千円分のクオカード、あるいは寄付を選べるが、「今年はお米が人気」(同社)という。ただ、優待品の調達費がかさみ、2026年3月期の業績予想で利益を圧迫する要因になった。

写真・図版
主な企業の株主優待の内容

■トヨタ自動車や三井不動産…

共有