渡辺恒雄・読売新聞グループ本社代表取締役主筆は、政界にも大きな影響を与えてきた。ときの首相や有力政治家との太いパイプを生かし、憲法改正や軽減税率、大連立構想を提言。その実現のために実際に政治家同士の仲を取り持つこともあった。政界ではとりわけ、中曽根康弘元首相との親交が深かった。

  • 読売新聞主筆の渡辺恒雄さん死去、98歳 政界やプロ野球界に影響力
  • 「たかが選手」発言が再編の流れ変えた 球界を牛耳った渡辺恒雄さん

 渡辺さんは1994年に自衛力の保持を明記した憲法改正試案を発表するなど、改憲に向けた社論をリードし、悲願を共にする安倍晋三首相(当時)とは蜜月の関係だった。両氏が会食した直後の2017年5月、安倍首相は自衛隊を書き加える改憲案を提唱。「考え方は相当詳しく読売新聞に書いてある。ぜひ熟読して頂いてもいい」と発言した。

 消費税率10%への引き上げ…

共有
Exit mobile version