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渡辺明九段=7月17日午後、東京都渋谷区の将棋会館、北野新太撮影

 左ひざ前十字靱帯(じんたい)断裂からの回復を目指している将棋の渡辺明九段(41)が来年3月末まで再休場することになった。日本将棋連盟が18日、発表した。前名人の渡辺九段は現在1勝1敗の第84期名人戦・A級順位戦(朝日新聞社、毎日新聞社主催)について、19日に予定していた永瀬拓矢九段(33)戦など残り7局が全て不戦敗となり、最終順位が9位以下となってB級1組に降級することが事実上確定した。休場によるA級陥落という異例の事態となる。

 永世竜王・永世棋王の資格保持者でタイトル通算31期を重ねてきた渡辺九段は昨年5月、運動中に靱帯を断裂。同年12月から今年1月にかけて手術や入院のために休場した。

 1月の復帰後、A級順位戦では残留を決めたが、順調には回復せず、4月10日から6月末日まで再休場した。7月の2度目の復帰後は3勝3敗(1敗は不戦敗、未放映のテレビ対局を除く)だった。今回は3度目の休場となる。

 将棋連盟の公式戦に関する規定では、年度内の休場が3カ月以上となった場合は年度内全休の扱いにすると定められており、既に今期に入って3カ月弱の期間で休場している渡辺九段は苦渋の判断に至った。

 渡辺九段は「再び不戦敗を続…

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