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スーパーで販売される備蓄米=2025年6月10日、札幌市内=佐藤亜季撮影

 政府は23日、農林水産省の渡辺毅事務次官を留任させる人事を固めた。石破茂政権の重要課題の一つである米価高騰対策の継続性を重視したという。ただ、農水省は対策が後手に回った判断の是非が問われている。事務方トップの責任を問わない形の人事に対し、賛否は分かれそうだ。

 24日にも閣議決定する。渡辺氏は昨年7月に次官に就任。畜産部長を務めた経歴から、自民党畜産族である森山裕・党幹事長や江藤拓・前農水相との関係が深く、次官を2年務めることが有力視されていた。

 農水省は当初、備蓄米の放出を拒否し、その後放出に転じた。だが、対策の遅れなどで米価は前年の倍の水準にまで高騰。江藤氏が失言で辞任したこともあり、渡辺氏の去就が注目されていた。

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