選手の協力でストライクゾーンなどを確かめる審判員たち=2025年6月1日午前8時53分、熊本市中央区のリブワーク藤崎台、伊藤隆太郎撮影

 第107回全国高校野球選手権熊本大会は7月5日に開幕する。県高校野球連盟は6月5日の常任理事会で概要を固め、詳細は12日の大会運営委員会で決める。組み合わせ抽選会は19日。リブワーク藤崎台(熊本市)と県営八代(八代市)の2球場で展開される熱戦に向け、審判講習会が開かれるなど準備が進んでいる。

 県高野連は1日、リブワーク藤崎台球場で審判講習会を開いた。県野球審判協会の48人が参加し、朝から夕方まで7時間をかけて技術を磨いた。

 「あらゆるプレーで、最も良い位置をとり、正確なジャッジをする。一生懸命な選手たちに応えたい」と、審判長の山野昭範さん(64)。熊本第一と熊本第二の両校の野球部員が、打者や走者役で協力した。

 試合中の様々な場面でのジェスチャーやコールを、何度も繰り返して練習。ベテランの審判員からは「プレー全体を視野に入れて」「しっかり時間をおいて判定を」など厳しい指導が飛んでいた。

     ◇

 大会中にリブワーク藤崎台と県営八代の2球場に掲示される大会旗に、熊本北高の書道部員が揮毫(きごう)した。1週間かけて話し合い、選んだ言葉は「開花」と「闘魂」だ。

 部長の田尻沙瑛さん(17)は言う。「開花には、選手一人ひとりが練習の成果を存分に発揮できるように。闘魂には、すべてをぶつける強い意気込みでプレーして欲しいと、それぞれ願いを込めました」

 5月の週末、7人の3年生部員が書道室に集まり、文字を分担しながら1時間をかけてじっくり書き上げた。闘魂の2文字を書いた野中陽菜さん(17)は「布に書くのは難しかったが、格好良く仕上がった」と話した。

共有
Exit mobile version