ステラレバリウス。それがこの弦楽器に付けられた名前だ。文字通り、海辺に「捨てられ」ていたごみなどから作られた。その色と音色は室内だけでなく、野外にもよく似合う。
青いマーブル模様のボディーは、ペットボトルのふた約300個をホットプレートで溶かして成形し、ネックやペグ(糸巻き)は流木から削り出した。弦の張りが緩まないように、ペグの滑り止めには紋甲イカの骨を粉状にしたものを使っている。
重要なのは何と言っても4本の「弦」だ。特に、12本の細い釣り糸を束ねている最も低音側の弦が難しい。弓でこする演奏はできるが、指ではじく奏法だと糸同士が擦れて「じゃりっ」という音になってしまう。
理想は「ポロン」という音。それを実現するために、初めは「巻き弦」に挑戦した。
【動画】海洋ゴミ楽器「ステラレバリウス」の弦=大表史明さん提供
記事の後半では、実際の楽器の音色を動画で聞くことができます。
自転車のブレーキに使われて…