米航空宇宙局(NASA)は10日、火星で見つかった泥岩の一部から、微生物の痕跡を示唆するリン酸鉄などとみられる物質が見つかったと発表した。火星探査車による現地での簡易的な分析によるもので、「生命の痕跡」と認めるにはさらなる調査が必要になる。NASAのダフィー暫定長官は「火星でこれまで発見された中で最も明確な生命の兆候かもしれない」だとしている。
研究成果をまとめた論文は同日付の英科学誌ネイチャーでも発表した(https://doi.org/10.1038/s41586-025-09413-0
泥岩はNASAの火星探査車「パーサビアランス」が2024年に発見。探査車に搭載した、物質の特定に使うX線やレーザー光による分析装置などで調べた。発見場所は、過去に水があった痕跡がある「ジェゼロ・クレーター」内の渓谷。
自然に形成された可能性も
論文や発表内容によると、泥…