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入試に臨む受験生たち=2025年2月10日、大阪市天王寺区四天王寺1丁目の四天王寺高校、稲垣大志郎撮影

 大阪府教育委員会は27日、全日制などの府内の公立高142校のうち79校が今春入試で定員割れしたと発表した。145校中70校が定員割れした昨春入試より増加。少子化の他、大阪府独自で今年度から始めた高校授業料の「完全無償化」の影響もあるとみられる。

 府教委によると、少子化などを踏まえて今春入試は昨春より約1500人募集を減らしたが、2月の特別選抜の平均倍率は0.89倍、3月の一般選抜の平均倍率は1.02倍と、いずれも現行の入試制度になった2016年度以降、最低になった。難関大への進学実績がある寝屋川や八尾も定員割れした。一方、今春入試では、府内の私立高を第1志望とする専願率が直近20年で最高の35%を超えた。

 大阪府内の全日制などの公立高142校のうち79校が今春入試で定員割れした。145校中70校が定員割れした昨春入試より増加。人気校とされてきた寝屋川や八尾も1倍を切り、両校は危機感を隠さない。

 4月で創立130周年を迎える府立八尾高校の山上浩一校長は定員割れについて「私の知る限りでは初めてのことでショック。重く受け止めている」と話した。一般選抜の募集人員320人に対し志願者は317人で、倍率は0・99倍だった。2次選抜で追加募集した3人の枠にも志願者は集まらなかった。

 「好きな部活動をしながら行…

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