サッカー・Jリーグが、無料招待チケットを配ったり国立競技場での試合を増やしたりする積極的な集客策に打って出ています。昨年の観客数はコロナ禍前の2019年とほぼ同じで、スタジアムにファンが戻りつつあります。この先、さらに数字を伸ばすためにどのような施策を考えているのでしょうか。Jリーグのマーケティング部長、鈴木章吾さん(40)に話を聞きました。
――Jリーグの集客について、現状をどう捉えていますか。
「危機感を抱いているのは、プロ野球やバスケットボール(Bリーグ)と比べ、新規やライト層の取り込みが弱いことです。サッカーは比較的試合数が少なく、施策も数が減るという面があります。スポーツ観戦の選択肢としてJリーグを選んでもらえるような仕掛けをリーグとして考えています」
「昨季まで、開幕、4~5月の大型連休、夏休みなどの『山』に合わせ、無料招待やテレビCMといった大規模な施策を打ちました。昨年の入場者数がコロナ禍前と比べて99.3%まで戻ったように、手応えがあります」
「今年は、前年までの方法を踏まえつつ、国立競技場での試合開催頻度を上げることや、国立開催試合を『THE国立DAY』として打ち出し、ブランド化を図っています」
――ワンコイン(500円)チケットなどの施策と比べて、無料招待のインパクトは大きいのでしょうか。
「多少でもお金を払っている…