記録的な暑さが続いてきた夏が目前に迫るなか、熱中症には早期から警戒が必要だ。6月から、国は職場での熱中症対策を罰則付きで義務化する。
- 患者は驚いた「まさかこんな時期に」 増える「梅雨型熱中症」対策は
「こんなときは危険信号! 生あくび・めまい・汗がでない」
5月下旬。ゼネコン大手の大林組が手がける埼玉県内の工事現場では、熱中症への警戒を呼びかけるポスターが休憩室や通路の壁など、あちこちに貼られていた。
気温は29度。約400人の作業員は全員、体の中心部の温度を測る端末を手首に装着する。自覚症状がなくても、数値が上昇すると音や振動で知らせる仕組みだ。休憩や救護のために設けたプレハブ小屋「熱中症対策ハウス」は冷房が利き、熱中症が疑われる人がいたら汗の量や呼びかけへの反応などをもとに、救急車を呼ぶべきか判断するフロー図も掲示されていた。
この日は、日差しはなかったが蒸し暑く、熱中症対策の一環で、休憩時間に無料で振る舞われたかき氷に作業員が行列をつくっていた。
対策怠ると、拘禁刑・罰金も
工事事務所長の五十嵐公一さ…