片道3時間かけて。新幹線で。日々、そんな「エクストリーム通学」をしている高校生たちがいる。なぜ、そして、どうやって、長時間、長距離の通学をしているのか。
まなviva!(まなび場)
幼い子から人生のベテランまで。「学ぶ」をとりまく喜怒哀楽や最新事情を伝えます。
3月中旬の午前5時45分ごろ。静寂に包まれ、空が紫色に染まる頃、田畑に囲まれた一本道を自転車が駆け下りていく。後方には、群馬県のほぼ中央部に位置する赤城山がそびえる。
山麓(さんろく)の前橋市富士見町の自宅から目指す先は、120キロほど離れた都心の繁華街・池袋。電車を乗り継ぎ、通学時間は3時間ほどに及ぶが、岩崎遥彦さん(16)は「学びたいことが学べて、友だちもいる。全然苦ではない。通って正解です」と話す。
夢は、鉄道に関わる仕事に就くこと。小学生の頃、昭和鉄道高校(東京都豊島区)の存在を知ると、「絶対に行きたい」と訴え続けてきた。
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