英投資ファンドのアセット・バリュー・インベスターズ(AVI)が、親会社と子会社がともに上場する投資先の豊田自動織機とアイチコーポレーションに対し、「親子上場」の解消を求める公開キャンペーンに乗り出すことがわかった。親子上場や株式の持ち合い関係にあるトヨタ自動車グループの複雑な資本関係に対し、「物言う株主」が問題を提起した格好だ。
AVIによると、アイチは高い場所で作業する高所作業車で国内で約7割のシェアを持つが、PBR(保有資産に対し株式時価総額が何倍かを示す指標)は1倍を割り込み、保有資産より株価が低い状態が続いていた。
AVIはその理由について、取引先との関係維持を目的に持つ「政策保有株」を過剰に保有し、資本効率の悪化を招いていることや、アイチ株の約54%を握る親会社の豊田自動織機との間で親子上場の関係にあり、構造的に株主によるガバナンス(企業統治)が利きにくいことなどを挙げている。
そのためアイチに対し、豊田…