ニュータウン再生:下
大和ハウス工業が戸建て団地の再生に取り組み始めたのは、自治体や住民からの要望がきっかけだった。兵庫県三木市では当時の市長からの提案を受けて検討が始まり、横浜市栄区では住民が声を上げた。
当初は別々の部署が各団地の再生支援を行っていたが、2021年春に担当部署「リブネスタウン推進事業部」を発足。現在は石川県加賀市や大阪府河南町などにある8団地で再生支援を行う。26年度までに10団地に広げたい考えだ。
再生支援が必要な団地は多い。戦後、日本では高度経済成長とベビーブームを背景に人口が増加。住宅不足が深刻な社会問題となり、各地で郊外を宅地開発した「ニュータウン」が生まれた。大和ハウス工業も1962年、大阪府羽曳野市で戸建て団地の開発に着手したことを皮切りに、計61カ所の団地を手がけた。
国土交通省によると、団地の…