メディアの取材への対応の仕方を犯罪被害者に伝えるリーフレット。酒井肇さん、智恵さんが企画・監修した=2024年5月31日、大阪市天王寺区、田中祐也撮影
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 児童8人が殺害された2001年の大阪教育大付属池田小学校(大阪府池田市)の事件で長女麻希さん(当時7歳)を亡くした酒井肇さん(62)と智恵さん(63)が、犯罪の被害者に取材への対応を助言するリーフレットを企画し、作成した。31日、大阪市内で会見した智恵さんは「被害者が、取材を受けるメリット、デメリットを理解したうえで選択できることを伝えたかった」と話した。

 酒井さん夫妻が内容を監修し、被害者を支援する認定NPO法人「大阪被害者支援アドボカシーセンター」(大阪市)と共同で作成した。

 リーフレットはA4判。「取材を受けるかどうかは自由です」「全ての質問に答える必要はありません」と記載し、取材の申し入れに対して被害者には判断する権利があることを強調した。誤った報道には訂正を求められることなども記した。

 「被害者の思いや要望を社会に届けられる」「より正確な報道をさせることができる」といったメリットも紹介した。智恵さんは「被害者は、なぜ取材にくるのかがわからない。理解する前に対応するのは難しい」と説明した。

 会見で智恵さんは、これまで…

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