ドイツ右翼政党「ドイツのための選択肢(AfD)」のマキシミリアン・クラー欧州議会議員=ロイター

 欧州議会の右翼会派「アイデンティティーと民主主義(ID)」は23日、ドイツの右翼政党「ドイツのための選択肢(AfD)」を会派から除籍すると発表した。6月にある欧州議会選のAfDのトップ候補が、ナチス親衛隊(SS)を擁護する発言をしたなどとして批判が強まっていた。

 欧州連合(EU)の移民問題の対応への不満などを背景に、世論調査では移民受け入れに厳しい態度をとるIDが議席を伸ばすと予想されていたが、AfDの離脱は痛手となりそうだ。

 AfDのトップ候補者のマキシミリアン・クラー欧州議会議員は今月中旬、イタリアメディアなどとのインタビューで、第2次世界大戦中にユダヤ人の大虐殺(ホロコースト)に関与したSSについて「SSの制服を着ている人ならだれでも犯罪者であるとは決して言えない」などと発言。ドイツ国内外でSSを擁護する発言だとの批判が出ていた。

 これを受け、同じIDに所属…

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