ドイツのショルツ首相は11日、自身の信任を問う投票を16日に行うように求める動議を連邦議会に提出した。連立が崩壊したショルツ政権は少数与党になっており、首相の信任決議案は否決される見通し。否決されれば議会が解散され、来年2月23日に総選挙が行われる予定だ。
- 「愛国」に横たわる排外主義 ドイツで台頭する右翼に見るナチスの影
ドイツの首相の信任投票が行われるのは2005年のシュレーダー元首相以来、19年ぶり。ショルツ氏は11日の記者会見で「早期の議会選に道を開きたい」と述べ、信任決議案が否決されれば、すぐさまシュタインマイヤー大統領に議会の解散を求める意向を示した。
ショルツ連立政権では予算方針をめぐる対立などから、リベラル政党の「自由民主党」が11月に連立を離脱。少数与党になったことから、ショルツ氏は来年9月に予定されていた総選挙を前倒しで行う意向を示していた。憲法にあたる基本法によれば、不信任となった首相の提案を受け、大統領は21日以内に議会を解散し、その後60日以内に総選挙が行われる。与野党はすでに来年2月23日に総選挙を行う方針で一致している。