中国の外交トップを務める王毅(ワンイー)・共産党政治局員兼外相は14日、ミャンマーを訪れ、3年前のクーデターで全権を握った国軍のミンアウンフライン最高司令官と会談した。中国外務省とミャンマー国軍が発表した。中国側は内戦が続くミャンマー国内の情勢をめぐり、早期の民政移管による安定化を促した。
- 総選挙へ動くミャンマー国軍、「後押し」する中国 視察旅行に招待も
中国外相がミャンマーで最高司令官と会談するのは2023年5月以来。中国側の発表によると、王氏はこの日、「政治的和解」と「民政移管プロセスの再開」に言及し、長期的な安定を実現する道を早期に見いだすことを支持すると表明。国軍が来年の実施を目指すとする総選挙を確実に実施するよう求めた形だ。
さらに、ミャンマーの国営テレビによると、王氏は国軍と戦闘を続ける少数民族武装勢力を非難した上で、総選挙については「全ての利害関係者を包含した選挙を奨励する」と述べたという。国軍が、民主化指導者アウンサンスーチー氏が率いた国民民主連盟(NLD)などの政党を総選挙から排除していることを念頭にした発言とみられる。
ミャンマー国軍にも狙い
王氏は6月に国軍出身で民主…