(4日、プロ野球 読売ジャイアンツ18―2千葉ロッテマリーンズ)
取られたら取り返す。
いまの巨人打線には、そんな雰囲気が漂う。
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三回、追いつかれた直後の攻撃。2番エリエ・ヘルナンデスからの連打で無死一、二塁。4番岡本和真はロッテ・小島和哉のほぼ真ん中に入ってきた139キロを引っ張る。勝ち越し適時打に「どんな形でもヒットが出て素直にうれしい」。
勢いは続く。
各打者が甘い球を逃さない。1番丸佳浩まで快音は途切れず、球団記録に並ぶ怒濤(どとう)の9者連続安打。この回セ・リーグ記録に並ぶ1イニング12安打で11得点を挙げ、一気に勝ち越した。阿部慎之助監督も、「サインも何にもなかったです。とにかくすごいな、止まんないなと思って見てました」。
前日までのチーム打率は12球団で下から3番目の2割3分1厘。1試合平均得点数はリーグ最少の約2.48だった。
それが上向きつつある。
要因は交流戦から1軍に昇格し、八回に3ランを打ったヘルナンデスだ。
マイナーリーグで長くプレーし、5月に加入した。初出場の試合は7番で安打を放ち、出場2試合目から2番に固定。コンパクトに強振する右打者は、出場全7試合連続安打だ。日本では初対戦の投手ばかりだが、「相手どうこうというより、しっかりストライクゾーンの中で自分が打てるゾーンに来るのを待つ」。練習中からそう心がけている。
この29歳の外野手に触発されるように打線は、際どい球に手はださず、つながりが出るようになった。
今季チーム最多の23安打18得点で交流戦首位だったロッテに快勝。セ・リーグ首位もきっちりと堅持した。(堤之剛)
立岡(巨) 4安打4打点。「1打席目にヒットが出て、あとの打席楽にいけた。今すごく野球が楽しい。ここから自分自身全盛期だと思って、チームの力になれるように頑張る」
▼巨人が球団記録タイの9者連続安打 4日のロッテ戦(東京ドーム)の三回に先頭の2番ヘルナンデスから1番丸まで。1996年7月9日の広島戦(札幌)の記録に並んだ。この回に記録した1イニング12安打はセ・リーグ記録タイ。