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カーネギーホールでの公演告知のため、ニューヨークの地下鉄駅構内で伝統衣装「琉装」を着て撮影した写真=ニューヨーク在住の写真家・国吉歳木朗さん撮影
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 琉球王国時代から続く沖縄の伝統芸能「琉球舞踊」。東京を拠点に活動し、全国各地で公演を続ける姉妹がいる。琉舞ユニット「赤嶺姉妹」。6月には、米・ニューヨークにある「音楽の殿堂」、カーネギーホールで単独公演する予定だ。

琉球王国時代から続く伝統芸能

 琉球舞踊は、琉球王国時代に中国からの使節をもてなす芸能として発展した。「宮廷舞踊」とも呼ばれたが、明治政府によって王国が解体された「琉球処分」以降は、庶民の音楽や生活を採り入れた「雑踊(ぞううどぅい)」や「創作舞踊」といった新たなジャンルも生まれた。

 ゆったりとした琉球音楽と歌詞に合わせて踊るのが特徴で、現在も結婚式などで披露されることが多い。2009年には国の重要無形文化財に指定された。

沖縄アクターズスクールに憧れて

 那覇市出身の赤嶺奈津子さん(35)、真希さん(33)の姉妹が琉球舞踊を始めたのは、それぞれ6歳のとき。当時はタレント養成学校「沖縄アクターズスクール」から安室奈美恵さんやSPEEDらがデビューし、日本の音楽シーンを席巻していた。2人も華やかなダンスに憧れたが、スクールに入るには幼く、母に連れていかれたのが琉球舞踊の教室だった。

 思い描いた世界と違ったが、細やかな視線の運びで表現する景色や感情、演じ方次第で観客の想像力を広げられる世界に次第にひかれた。

 奈津子さんは東京の音大で声…

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