コミュニケーションを大切に練習に励む都立富士森高校の吹奏楽部員=2025年9月11日午後5時10分、東京都八王子市長房町、石川瀬里撮影

 第65回都吹奏楽コンクールと、第44回都小学生バンドフェスティバルステージ部門が20、21日、府中の森芸術劇場(府中市浅間町1丁目)で開かれる。10月に宇都宮である全国大会をめざし、一音に心を込めて練習する吹奏楽部員たちを取材した。

 3年ぶりの都大会出場を果たした都立富士森高校。今年、自由曲には、J.ハーン作曲「ガレア・エト・ベルム~スケルテ・ヴァン・アイスマの知られざる物語~」を選んだ。16世紀後半からはじまった八十年戦争(オランダ独立戦争)をモチーフに、激しい戦いの様子や、死者を思う悲しみなどがドラマチックに描かれている。2018年に出版された、新しい曲だ。

  • 弦楽器のような深い響きで空気を一変 小山台 都高校吹奏楽コン
音色にこだわり、ドラマチックな演奏を作り上げていく都立富士森高校の吹奏楽部員=2025年9月11日午後5時2分、東京都八王子市長房町、石川瀬里撮影

 同校では生徒が主体となり、練習メニューや定期演奏会などのイベントにも取り組む。自由曲の選曲も生徒たちが担った。顧問の田戸正彦教諭が指定したのは「近年作曲された曲」で、「力のある曲」。部長の多田遥香さん(3年)ら幹部が中心となって、インターネットなどを頼りに、この曲を見つけ出した。

■心の底から気持ち込められる…

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