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サイバー攻撃

 生成AI(人工知能)を悪用する新手のコンピューターウイルスを、ウクライナの情報当局が確認した。感染したパソコン内のファイルを盗み出すためのコマンド(指令)を、外部のAIに書かせる手口。セキュリティー大手トレンドマイクロによると、生成AIを攻撃に組み込んだウイルスが見つかったのは初めて。「革新的な手法。今後さらにAIを使った攻撃が増える」と警鐘を鳴らす。

 ウクライナ当局のセキュリティーチームが7月に公表したウイルスは「LAMEHUG」。狙われたのは政府の国防・安全保障セクターで、ロシア軍とのつながりが指摘される組織が関与したとみている。ウクライナ当局は、実際に情報流出などの被害があったかは明らかにしていない。

 公表を受け、トレンドマイクロはウイルスの情報を詳しく解析した。

 攻撃は政府職員を装ったメールの添付ファイルにウイルスを忍ばせ、誤って開くとウイルスが動作を始めてパソコン内の文書を盗む仕組みだ。

 ところが従来のウイルスと違…

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