「除雪ドーザー」が生活道路で作業する様子=札幌市雪対策室提供
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 「生活道路の除排雪」。雪国の住民にとっては「暮らしやすさ」に直結する切実な問題だ。

 今春、札幌市は生活道路の除排雪に特化した検討会の設置を決めた。背景には、社会情勢の変化がある。

 市雪対策室によると、市内の生活道路は約3800キロメートルで、日本列島の東西や南北の距離より長い。

 現在、道路上の雪をかき分けて通行可能なスペースを確保する「除雪」は市が担っているが、雪を運搬して取り除く「排雪」は、希望する町内会の住民にも費用を負担してもらっている。これが「パートナーシップ排雪制度」だ。昨年度は、7割相当の約2600キロメートルでこの制度のもと排雪が実施された。

 ただ、制度施行から30年以上がたち、社会情勢が大きく変わった。

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