（20日、第107回全国高校野球選手権南北海道大会決勝、北海7―0札幌日大）
北海は6番打者の満塁本塁打で勝負の流れを決定づけた。
2点を先制し、なおも2死満塁。佐竹徠都選手（2年）が打席に立つ。継投直後の2球目、内角直球を鋭くはじき返し、右翼奥の投球練習場に打ち込んだ。
3番を打つ桜井悠也選手（3年）から「この投手はインコースだぞ」と助言された通り、体が反応した。「狙うというより、つなぐ意識で（打席に）入った。今までのどの本塁打より気持ちよかった」と、佐竹選手。
エスコンフィールド北海道に舞台を移した準決勝、決勝で8打数6安打3得点5打点の活躍。元々4番も打てる好打者だが、昨秋から思うような打撃ができずに悩んでいた。
準決勝開始前の練習で、1メートルを超える長いバットを振り込んだところ、ヘッドの重さを感じてスイングする手首の感覚を新たにつかんだという。
ベンチ入り20人中、半分が1、2年生。「3年生を勝たせられるようなプレーをしたい」。甲子園へ。頼れる2年生が高らかに宣言した。
