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オープン戦で指示を出す駒大の香田誉士史監督=2024年3月18日午後1時59分、東京都世田谷区
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 歴戦の将にとっても、特別な1勝だったのだろう。

 4月8日の東都大学野球春季リーグ開幕戦の第3試合。日が暮れかかった神宮球場。今季から母校の駒大で指揮をとる香田誉士史(53)は勝利の瞬間、大きく手をたたいた。

 「名門を率いての初戦。ホッとした」

 公式戦用のユニホームは、この日まで袖を通さなかった。着用したのは学生時代以来だったという。

 「身が引き締まる思い」

 一言ずつ、かみしめるように話した。

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 駒大苫小牧を率いての快進撃は、高校野球史に燦然(さんぜん)と刻まれている。

 2004年から夏の全国選手権で優勝、優勝、準優勝。優勝旗が渡ったことのなかった北海道で、戦後初の3連覇に最も近づいた。

 30代にして名将と呼ばれた。

 「苫小牧にずっといたら、甘えていたかもしれない」

 08年に野球推薦枠のない鶴…

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