主要国に比べて大きい男女の賃金格差の是正をめざす省庁横断のプロジェクトチーム(PT、座長・矢田稚子首相補佐官)は5日、金融や航空など、とくに格差が大きい五つの業界について、是正に向けた行動計画をつくるよう求める方針を決めた。一定規模の従業員がいる企業は、昨年から賃金格差の開示が義務づけられたが、格差解消の実現へと踏み込む。
4月に発足したPTでは、とりわけ賃金格差が目立つ金融・保険業▽食品製造業▽小売業▽電機・精密業▽航空運輸業の5業界に注目。所管省庁が、業界から聞き取りをするなどして、原因や課題について分析した。
その結果、女性の勤続年数が短く、管理職登用が少ないといった共通の構造がみつかった。背景には、「○○職は女性が担うもの」「一般職は女性」「上に立つのは男性」といった無意識の思い込みがあり、男女で担う職務が異なる実態を当然だとする職場の風土につながっていた。
業界特有の課題もあった。大…