男子校の高校生と、女子大の大学生が一緒にジェンダーについて学ぶ。そんなワークショップが5月末、日本女子大学(東京都文京区)であった。きっかけは、ジェンダー教育の遅れに危機感を持った男子校の問題意識だった。
参加したのは、私立成城高校(東京都新宿区)の有志9人と、日本女子大の社会福祉学科の学生10人だ。3回連続講座の2回目で、初回では「女らしさ」「男らしさ」について考え、今回はその弊害や問題点について数人のグループに分かれて議論した。
「総合職と一般職という分け方も、男女の差が前提になっているんじゃない? 営業は男性、受付は女性のイメージも強い。不公平だよね」
「『荷物持つよ』って言われると、女は力が弱いと思われているのかなってちょっと悔しい。素直に善意と受け取れない」
女子大学生から次々と意見が上がった。「らしさ」に縛られることで、不快な気持ちになったり、可能性を狭めたりするという。男子高校生からも「男子の長髪が浸透していない。『男のくせに色気づいている』と言われるのは嫌だ」などの声が上がった。
一方で、成城高校3年の若林一樹さん(17)はこう問いかけた。
「男らしさ」の弊害はない?
「男らしさについて考えたけ…