トランプ米大統領が9日、全面的に発動させた「相互関税」と呼ぶ高関税措置により、中国に対する追加関税は第2次政権だけで累計100%を超える異例の高水準となった。「貿易戦争」とも呼ばれた第1次政権時の対中追加関税の伸びの5倍以上に達し、米中間の貿易摩擦は未知の領域に入った。米中経済、そして世界経済への衝撃は計り知れない。

  • トランプ「相互」関税が全面発動 中国は計104%、日本は24%に

 トランプ氏は8日夜、共和党議員らを前にした演説で、「中国は104%の関税を支払う。104%はばかげているように聞こえるかもしれないが、彼らは我々の多くの製品に100%や125%の関税を課している」と冗舌だった。前代未聞の100%超の関税をかけたことへの緊張感はうかがえなかった。

 第1次政権で、トランプ氏は中国からの幅広い輸入品に複数回にわたって関税をかけた。中国も報復関税で応戦し、関税の掛け合いが過熱して「貿易戦争」とも呼ばれる事態になった。

 それでも、米ピーターソン国…

共有
Exit mobile version