朝日新聞横浜総局に昨年11月、1通の封書が届いた。
差出人は川崎市高津区に住む長井恵美子さん(63)。おすすめの散歩道として「川崎市高津区と中原区の境目にある『江川せせらぎ遊歩道』です。場所により、春には桜並木、梅雨時にはあじさいや藤の花、秋にはキンモクセイが楽しめます」とつづられていた。
春にはカルガモの赤ちゃんが生まれ、犬の散歩やウォーキングを楽しむ人が行き交う、まさに「いこいの場」だという。
お便りの後半にはこう記されていた。
「私は難病であまり遠くへ出かけられないので、自宅マンションからすぐのこの遊歩道はとてもいい気分転換の場所です。ここで見つけた何げない草花をカメラに撮り、帰宅して名前を調べ、私だけの『草花ノート』を作っています」
ウォーキングで「歩きにくいな」
昨年末、話をうかがおうと長井さんの自宅を訪ねた。
体の異変に気づいたのは20…