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5歳児健診で確認する主な項目

 東京都大田区が未就学児らを対象にした無料の「5歳児健診」を導入する方針を固めたことが分かった。すでに、試行的に区内の保育園で始めていて、2026年度にはすべての未就学児を対象にしたい考えだ。現在実施している就学時健診より精神面の発達に力点を置き、時間をかけて検査する。発達障害の早期発見と支援につなげることが狙いだ。

 現在、法律が自治体に義務づける小学校入学前の健診は、1歳6カ月と3歳児、年長の秋から冬ごろにかけて原則、集団で行われる就学時の三つ。5歳児健診は自治体の判断に任されている。ただ、5歳児健診で学童期の不登校発生数が減少したという研究結果もある。子どもの言葉の理解力や社会性が高まる時期に、「発達」に重きを置いて行うことで、発達障害の早期発見につながることが期待されている。

 大田区の関係者によると区では今月から六つの保育園で、5歳児健診のモデル事業を開始。来月からは保育園に通っていない未就学児を対象に健診を始める予定。いずれも保護者の同意を得た上で行うという。

 モデル事業では、子どもの精神面に関するアンケートを保護者らに実施。子どもの様子を集団の中で観察したり、保育士から聞き取ったりするなどし、発達に特化した健診を行う。

 発達障害の診断が出た子ども…

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