加齢による白髪を防ぐことができるかもしれない――。名古屋大学大学院医学系研究科の飯田真智子特任助教(環境労働衛生学)らの研究グループは、フラボノイドの一種で天然化合物の「ルテオリン」が白髪の進行抑制に効果があることを、マウスを使った実験で突き止めた。12月17日付の国際学術誌「Antioxidants」の電子版に掲載された。
ルテオリンは、セロリやブロッコリー、ハーブの一種「カモミール」などに含まれている植物成分。これまでの研究では抗酸化作用やアンチエイジング効果により、皮膚の健康を増進する作用が報告されていたが、白髪の抑制効果を科学的に示したのは今回が初めてという。
実験では、加齢によって白髪が進行する黒毛のモデルマウスを使って、16週間、ルテオリンを背中の皮膚に塗ったところ、塗らなかったマウスに比べて白髪の割合が少なかった。口から投与した場合でも同様の効果がみられたという。
ルテオリンを投与することに…