三笠宮妃百合子さまの「葬場の儀」の会場=22日午後3時24分、東京都文京区の豊島岡墓地、代表撮影

 故・三笠宮妃百合子さまの葬儀費用が総額約3億2510万円になる見通しとなり、政府は22日、このうち約3億2千万円について2024年度の予備費から支出することを閣議決定した。

 本葬にあたる「斂葬(れんそう)の儀」は26日に東京都文京区の豊島岡墓地で営まれ、政府要人や外交団など数百人が出席する見通し。宮内庁によると、葬儀は喪主のもとで執りおこなわれる私的行事だが、「皇族方は国民から弔意を寄せられる対象であることに鑑み、国費を支出することができる」と整理されているという。会場に幄舎(あくしゃ)や職員用のモニター、参列者用の椅子を設置するなど葬場関係費に約2億円、参道の補修など墓所関係費に約7400万円などが必要となる。16年に逝去した三笠宮さまの葬儀費用は総額約2億6572万円だった。百合子さまは三笠宮さまの墓に埋葬されるため、新たな墓は造らないが、労務単価の上昇に伴い、人件費がかさむ見通し。(中田絢子)

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