7月、北海道大学の記者会見で、驚く見解が発表された。
この外来種は20年前から侵入していた可能性もある――。
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触ると皮膚がただれる植物「ジャイアント・ホグウィード(バイカルハナウド)」ではないか。北大を含む札幌市内2カ所で6月から連続して見つかったセリ科の植物は、市民を震撼(しんかん)させた。
「すでに市中に拡散しているかもしれない」。家の周りや通学路で、似ている植物が生えているとの通報も相次いだ。
バイカルハナウドは西アジアが原産。北大は研究チームを結成し、学名を絞り込む「同定」の作業を進めた。
国内に標本がないことや、隣接する地域にも類似の種が分布していないことから、「外来種であることは間違いない」ことは判明した。
茎の部分を使った成分分析ではバイカルハナウドの特徴とも一致する毒性の「メトキサレン」とみられる成分も検出された。紫外線と反応し、皮膚に炎症などを引き起こすという。
ただ、海外でも複数の種が混同され、信頼できる標本を取り寄せることができなかった。この植物が何であるかはわかっていない。
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外来種とは、本来の生息地とは違う場所に、人によって持ち込まれた動植物のことを指す。
このセリ科の外来種が、なぜ北大に生えていたのかは不明だ。ただ、少なくとも2007年から構内に生えていた可能性がある。
大学が過去に生態系調査で撮影した写真に、同じ種とみられる植物が確認された。
似た植物は白石区のサイクリ…