捕獲されたクマは軽トラックで寺から運び出された=2025年4月2日午後4時26分、盛岡市材木町、坂田達郎撮影

 2日午後4時すぎ、盛岡市中心部の寺の敷地内で、木の上に登っていたクマが麻酔で眠らされ、捕獲された。同日早朝から周辺で相次いで目撃されたクマとみられ、民家の網戸が破られる被害も出ていた。

 盛岡西署によると、同市前九年3丁目の男性(51)方で同日午前6時35分ごろ、「クマが網戸を上ろうとしていた」と通報があった。網が破られる被害が出たが、けが人はなかった。

 同じ個体とみられるクマはその後、中学校近くに現れたり、市中心部を流れる北上川を泳いだりした。県警や市、猟友会が追跡していたところ、午後にJR盛岡駅から北に約700メートル離れた寺の敷地に侵入。寺を出たり入ったりし、県警が周辺で立ち入り規制をして警戒にあたった。

 盛岡市によると、午後4時10~15分ごろ、木の上にいたクマに獣医師が吹き矢で麻酔を打った。クマは地面に落ちたが、再び別の木の上に登り、間もなく地面に落下。捕獲したという。体長約1.5メートルの成獣とみられ、市内の山林に放されるという。

 捕獲にあたった市環境企画課の渡辺聡課長補佐は「長い距離を移動しており、街の中の色々な音などに驚き、パニックになったのではないか。近年は市街地の近くで目撃されることもあるが、時期としては早い。人への被害が出なくてよかった」と話していた。

 クマの生態に詳しい岩手大の山内貴義准教授は「冬眠明けの2歳ぐらいの若い個体では。人里になれたクマは一定数いるので、主なエサとなるブナの実の豊凶に関わらず、市街地に出没する個体はいる」と語る。

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