野尻哲史の「資産寿命の延ばし方」(5) 前回は生涯にわたるお金との向き合い方を、登山にたとえてお伝えしました。山の頂上は築きあげた資産額で、資産形成の「目標」ですが「目的」ではありません。 目的は、充実した楽しい生活を退職後に送ることのはず。お金をためても減るのが怖くて使わないと、目的を達成できません。そうした人が多いため、年間に相続される資産規模は50兆円に達すると推計され、「人生の終わりに最も資産がある」とも揶揄(やゆ)されます。 資産形成と資産活用の目的を…