自民党総裁選は頻繁に変わるルールが勝者を決めてきた。石破茂元幹事長(67)、小泉進次郎元環境相(43)、高市早苗経済安全保障相(63)の3氏が軸となる今回は、野党時代に安倍晋三氏が混戦を制した2012年と構図が重なる。今のルールは3候補の誰に有利となるのか。27日午後1時から東京・永田町の党本部で投開票が行われ、岸田文雄首相の後継となる新総裁が選出される。
12年総裁選は、最多となった今回の9人に次ぐ、5人が立候補した。当初は森喜朗元首相ら「長老」たちの支持を集めた石原伸晃氏が本命視された。ところが石原氏は、出演したテレビ番組で、福島第1原子力発電所事故で汚染された土壌の保管場所について、「運ぶところは福島原発第1サティアンしかない」と発言するなどして失速。上位2人の決選投票に進めなかった。1回目の投票で国会議員票は首位となったが、地方票が伸び悩んだ。
当初、本命視されながら苦戦を強いられる展開は、今回の小泉氏と姿が重なる。朝日新聞の調査では、国会議員票で首位を走るとみられる一方、報道各社の世論調査では「次の総裁にふさわしい人」の数字が伸びず、地方票での苦戦が予想される点が類似している。
石破氏「今のルールならデータ上は…」
その地方票で、12年に他候…