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海に潜って藻場再生の取り組みを視察する黒岩祐治知事(右)=2024年5月10日、神奈川県提供

 相模湾で、生き物のエサや産卵の場となり「海のゆりかご」ともいわれる藻場の減少が深刻だ。アワビなどの漁獲量も激減しており、神奈川県三浦市三崎町の城ケ島では、県と地元の漁業関係者やダイバーらが海藻の「カジメ」の再生に乗り出した。

 「死活問題です。カジメがないと漁師の仕事自体がなくなってしまう」

 三和漁業協同組合城ケ島支所の石橋英樹理事(53)はこう危機感を募らせる。自ら漁師として箱眼鏡で海中をのぞき、アワビやサザエなどを取ってきた。

 石橋さんによると、2013年ごろから、アワビや伊勢エビなどがほとんど取れなくなり、かわりに暖かい海を好むアイゴやガンガゼが網にかかるようになったという。

 当時は原因はわからなかったが、後に海水温の上昇に伴い、食害生物が活発になって藻場が衰退する「磯焼け」が背景にあることを知った。

かき分けるほどあった藻場、いまは…

 かつて相模湾には豊かな藻場…

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