各地の大学で教育学部が相次ぎ復活する。教員免許取得を主な目的とする国立大がないのは、全国で1県だけになる。教員志願者が減る中、この動きの理由は何か。
教員志望の学生、集まりやすくなる?
福島大は昨年10月、教育学部(入学定員235人)を2027年春に新設すると発表した。全員が教職課程を履修する。
福島大の教育学部は05年度に人間発達文化学類(入学定員260人)に再編された。この学類の卒業生だけで毎年100人近くが教員として就職してきた。
再び教育学部を置く背景に、県教育委員会から教員採用試験の受験者増の要請があったと福島大の谷雅泰理事・副学長は明かす。県の採用者数は近年500~600人ほど。受験者が減って試験倍率は下がり、24年度は全国平均以下の2.8倍だった。
教員免許を取れる大学は県内に他にもあるが、人数が最も多いのは福島大。「うちがこれくらい養成しないと足りない。教育学部と掲げることで目指す層もいる」と谷さん。県教委の担当者も「教育学部になれば教員志望の学生が集まり、採用にも良い影響があるだろう」と期待する。
山形、富山でも
山形大も同様に、26年度に…