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覚書を結んだ山形県の吉村美栄子知事、新モンゴル学園のトゴス理事長、山形大の玉手英利学長(左から)=2025年9月3日、モンゴル・ウランバートル、山形大提供

 山形県と山形大は、モンゴルの教育機関「新モンゴル学園」と、若手人材の育成に協力して取り組む内容の覚書を結んだ。両地域の人材交流を深め、地域活性化につなげることをめざす。

 今月3日、吉村美栄子知事と玉手英利学長がモンゴルの首都ウランバートルを訪れ、学園のガルバドラッハ・トゴス理事長と覚書を交わした。県が海外の教育機関とこうした協力関係を結ぶのは初めて。今後、交流事業や留学、キャリア教育などを進める。

 新モンゴル学園は、山形大に留学経験があるジャンチブ・ガルバドラッハ氏が母国に創立し、小中高一貫校や工科大学などを運営している。娘のトゴス理事長は県立山形西高で学び、同校を学園づくりのモデルにしているという。日本語教育に力を入れており、日本への留学生も多い。

 山形大と学園は2015年に大学間交流協定を結び、短期交流プログラムやオンライン交流などを続けてきた。

 今回、県も加わった背景には、社会を支える働き手の不足がある。人口減少が進むなか、人材育成に積極的にかかわることで、多くの優秀な若者が山形で学び、働けるよう後押ししたい考えだ。

 玉手学長は「これまでの取り組みをさらに発展させ、日本とモンゴルの架け橋になるような人材を育てていきたい」、吉村知事は「モンゴルからの留学生の受け入れを拡大し、県内企業への就職を促したい」としている。

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