小学校部門で1位の福島県教育長賞を受けた郡山市立柴宮小学校。曲の最後でポーズを決めた=2025年8月30日午前10時6分、福島県いわき市のいわき芸術文化交流館アリオス

 第79回福島県合唱コンクール(福島県合唱連盟、朝日新聞福島総局など主催)が30日、いわき芸術文化交流館アリオスで始まった。初日は高校と小学校の2部門に計31団体が出場した。部門1位となる福島県教育長賞には福島県立会津高校と郡山市立柴宮小学校が選ばれた。

 高校部門で金賞と銀賞をとった10団体は9月26日に盛岡市のトーサイクラシックホール岩手(岩手県民会館)である東北支部大会に、小学校部門で1位の柴宮小は11月9日に静岡県浜松市のアクトシティ浜松である全国大会に出場する。

 初日の審査結果は次の通り。

 【小学校部門】

 金賞=柴宮、薫、朝日が丘(いずれも郡山市立)

 【高校部門】

 金賞=会津、郡山、安積黎明女声、安積黎明混声▽銀賞=日大東北、郡山女子大付属、橘、安積女声、いわき総合・磐城桜が丘、いわき光洋▽銅賞=葵、郡山東、福島東、喜多方・会津西陵・会津若松ザベリオ学園中高、福島、福島成蹊、磐城

▽奨励賞=会津学鳳中高、尚志、修明、福島西・桜の聖母学院、須賀川創英館、清陵情報・田村、須賀川桐陽、岩瀬農、相馬総合、石川▽審査対象外=安達

(金・銀・銅賞は成績順、奨励賞は出演順)

     ◇

 福島県合唱コンクールへの出場資格は6人以上だ。しかし、安達高校は1人が病気になってしまい5人でステージに立った。

 もともと今年度の部員は5人だけ。冬の大会では体調を崩した部員が多く、出場可能だったのは2人だけ。やむなく辞退した。だからこそ、3年生にとって最後の夏は「絶対に出たい」と新入生勧誘にも熱が入った。

 1人体験入部したものの、正式入部には至らなかった。切羽詰まった菅野(すげの)百那(ゆな)部長(3年)は中学時代の合唱部の後輩で今は吹奏楽部にいる2年生に声をかけた。ダメ元だったが、「やります」と言ってくれ、出場条件を満たした。

 その2年生が新型コロナにかかったという連絡が入ったのはコンクール2日前の28日のことだ。生徒たちは「何とかなりませんか」と顧問の伊藤一英教諭に相談した。校長先生が福島県合唱連盟に掛け合い、「審査対象ではなくなるが、歌うことはできます」という返事をもらった。

 ステージで菅野さん、橋本莉奈さん、丹治千紘(ちひろ)さんの3年生3人は「出し切った」という。緊張もあまりしなかった。この1年間は、これまでで一番練習したという自信に裏打ちされていた。

 歌う途中でミスはあった。しかし、指揮をしていた伊藤教諭は「自力で元に戻した。成長を感じた」と話す。

 この日を最後に、部員は2年生の幸坂結菜(ゆな)さんと安斎真琴さんだけになる。2人は言う。

 「歌っていて楽しかった。もう、新人勧誘をがんばるしかない」

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