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能登半島地震の被災地に届ける物資の搬出を手伝う佐賀女子短大の学生たち=2024年1月、佐賀市、佐賀女子短大提供
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 教室の扉を開けると、カップ麺や水、おむつなどが入った段ボールが、所狭しと積み上げられていた。

 佐賀市にある私立の佐賀女子短期大学。少子化や女性の4年制大学志向の高まりで、多くの私立短大と同様、近年は学生の確保に苦労している。一部コースの学生募集を停止して使われなくなった教室を、2023年から一般社団法人「佐賀県食でつながるネットワーク協議会」が利用している。

 協議会には、困窮家庭の子どもや災害被災者の支援などに取り組む14団体が参加。計600平方メートルほどの三つの元教室は、寄付などで集まった食料や生活用品を保管する「セントラル倉庫」として使われている。

 協議会の理事を務める高山哲也さんは「多くの団体にとって、物資を保管する場所の確保は悩みの種。物資の搬入、搬出の際には学生さんも手伝ってくれるので助かります」と話す。

 「同居」は、短大の学生たちの学びにもつながっているという。避難所でお年寄りが少しでも快適に過ごす方法を学ぶ体験型の授業や、外国人向けに多言語で防災情報を発信する方法を学ぶ授業などが行われている。

■能登半島地震でも学生が支援…

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