石井章参院議員の地元事務所へ家宅捜索に入る東京地検の係官ら=27日午前10時41分、茨城県取手市、横山輝撮影

 秘書給与を国からだまし取った疑いが持たれている「日本維新の会」の石井章(あきら)参院議員(68)=比例=が、自身が理事長を務める社会福祉法人の関係者を公設秘書として届け出ていたことが関係者への取材でわかった。

 東京地検特捜部は、社会福祉法人の関係者による「名義貸し」だった疑いがあるとみて、捜索で押収した資料の分析や事務所関係者への事情聴取を進めている。約800万円をだまし取ったとみている。

 石井氏は茨城県南部に拠点を置く社会福祉法人の理事長を務めている。

 関係者によると、2021~22年の約1年半の間、この法人の関係者の名前を公設秘書として参院に届け出ていたという。特捜部は、秘書に勤務実態がなかったとみている。

 特捜部は今月27日、石井氏の地元事務所(茨城県取手市)や国会内にある議員事務所(東京都千代田区)を詐欺の疑いで家宅捜索。28日にも複数の関係先を捜索し、事務所運営に関する資料などを押収した。

 一方、石井氏は29日にコメントを発表し、議員を辞職する意向を表明した。維新はこの日、石井氏を除名処分とした。

 石井氏はコメントで「多大なるご迷惑、ご心配をお掛けし、心より深くおわび申し上げる」と謝罪。「議員の職を辞し、捜査に対して全面的に協力をさせていただくべきと判断した」とした。

 中司宏幹事長は記者団の取材に、藤田文武共同代表らとともに29日午前、東京都内で石井氏と面会して聞き取りを行った、と説明した。石井氏は「党を再建していかなければならないときに大変申し訳ない」と述べたが、捜査中を理由に詳しい事実関係については語らなかったという。

 中司氏は、最も重い除名処分としたことについて「党の名誉を傷つけた」と説明。「二度とこうしたことが起きないように綱紀粛正に努める。たびたび秘書給与のことを指摘されている中で、捜索されるような事態を招いたのは重い」と述べた。

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