バレーボールのネーションズリーグは16日、男子1次リーグ第3週が、千葉市の千葉ポートアリーナで始まり、日本はドイツに3―1で逆転勝ちし、通算6勝3敗とした。
18チームが争い、上位7チームと開催国の中国が決勝大会に進む。
- 「断トツに多い」中傷と戦う西田有志 背負う使命感と代表休養の真意
主力が合流、ロス五輪のメダルへ
日本の2人のエースが躍動した。
第2セット。石川祐希が2枚のブロックの後ろに巧みに落として最初の得点を挙げると、高橋藍の強打で25点目。ミスが重なった第1セットの流れを振り切り、ここから3セットを連取した。高橋は「大事な場面で決めきれたのを自信にしたい」。新体制での国内初戦。昨夏のパリ・オリンピック(五輪)で敗れたドイツに雪辱を果たした。
SVリーグの大阪Bを率いていたティリ監督が、パリ五輪後に就任。母国フランスを東京五輪で金メダルに導いた名将のもと、6月に始まったネーションズリーグでは経験の少ない選手や若手を中心に戦ってきた。
千葉大会から参加する主力の中で、とりわけ期待がかかるのが、この1年間クラブで結果を残した2人だ。石川はイタリアの強豪ペルージャで日本人初の欧州チャンピオンズリーグ制覇。高橋はSVリーグでサントリーを初代王者に導いた。
パリ五輪の準々決勝イタリア戦では2セットを連取し、マッチポイントを握ったところから逆転負けした。ティリ監督は「重圧の中、伸び伸びとプレーできなかった」と経験不足を指摘する。
その課題を克服するために、主将の石川は「常に表彰台に上れるチームを目指す」。この日はチーム最多の22得点。高橋は19点を挙げた。2028年ロサンゼルス五輪でのメダルに向けて、2人を中心に常勝チームをつくっていく。